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エンタメこども食堂開催にWEIN SDGsチームがサポート
GW初日、エンタメ子ども食堂開催
4月29日、GWの初日、東松山市の結婚式場でエンタメ子ども食堂が開催されました。
主催されたのは、鴻巣市を中心に活動されている「にこにこmama‘s」と「ちゃめっこ食堂」とWEINコミュニティSDGsプロジェクトのボランティアの皆さん
また、会場となった結婚式場は冠婚葬祭・互助会事業のアルファクラブ武蔵野によりご提供いただきました。
エンタメ子ども食堂とは
エンタメ子ども食堂のコンセプトは、子どもの貧困の『今』を助ける子ども食堂に、『未来』をつくる教育的要素(エンタメ)を付加したものです。
エンタメには「教育と笑顔」という意味を込めており、学びを楽しく届けるのがモットー。
今回は、テーブルマナーとダンスレッスンを楽しく学ぶことを目的として企画されました。
一般的に、こども食堂は地域住民や自治体が主体となり、無料または低価格帯で子供たちに食事を提供するコミュニティの場を指し、「地域交流の拠点」と「子供の貧困対策」の2つを主な目的としています。しかし、それだけだと解決できない課題があります。
貧困ループの脱却、本質的な解決への一歩目
埼玉県鴻巣市でNPO法人にこにこmama’sの代表として活動する傍ら、今回のイベントの主催者である高橋亜希さんは言う。
「こども食堂は『今』に向けた取組は出来ても、『未来』への対応を本気で考えなくては、繰り返しが生じ、本質的な解決にはなりえない。本質的な解決を図りたい」
「ボランティアという形で目の前のことを一生懸命取り組んでいる中で子供たちの未来につながることは出来ているのか?という想いがあり、WEINコミュニティのSDGsプロジェクトの方の協力もあり、今回こういった形でイベントを開催出来て嬉しく思います」
※埼玉県鴻巣市でNPO法人にこにこmama’sの代表として活動する高橋亜希さん(写真中央)
感染対策を万全にした上での開催
開催5日前に東京都に緊急事態宣言が発令されたため、延期も考慮に入れ、関係各所と協議を重ねました。
その結果、
・コロナ禍により子ども食堂の開催が減っており、むしろ、“今だからこそ”、子どもたちの孤独を回避する場所および精神的なケアが必要な状況にあること
・参加希望者にお一人ずつ電話で確認、この状況下での開催についての意向を伺ったところ、全員が「ぜひ開催してほしい」との意見だったこと
これらの理由により、感染防止対策を万全にした上で、ダンスレッスンを余興ゲームに変更するなどして開催することとしました。
和やかなムードでテキパキと直前打ち合わせ
ワクワクと緊張を抱えながらも、和やかなムード且つテキパキと打ち合わせがスタート
受付、音響、PC接続などを確認していたらあっという間に子供たちの声が。
本当は、バージンロードを歩きたい
子ども達が待機する部屋では挙式体験に当たってバージンロードの希望者を募ります。
最初はなかなか声が上がらなかったのですが、一人がバージンロードの列に並ぶと、私も僕もとぞろぞろ集まる子供たち。
恥ずかしくて座っている男の子が、女の子に手を引かれてバージンロードの列に並ぶ光景、見ていて微笑ましく、マスクの下で顔が緩みます。
実は皆歩きたいんじゃないか、なんなら僕も歩きたい
いや待て…僕がバージンロードを歩く日は来るのか・・・
なんて考えながら、チャペルへの移動中、
当初降っていた雨がすっかり上がっており、
雲の切れ間から少し光も指してきて、子ども達の日頃の行いの良さが暗示されているようでした。
いざ、バージンロードへ
チャペル内では、オルガンの音色が響き渡り、
温かい照明に照らされ幻想的な雰囲気の中、緊張感のある面持ちの子、力を抜いて子供らしく座る子、それぞれ個性があって興味深く眺めていました。
チャペルの外では、バージンロードを歩くために列を作っている子供たち。多くの子ども達が賑やかにお喋りしている中、一番前に並んでいる2人はどこか緊張した面持ちで扉が開くのを待っています。
扉が開き、子供たちがバージンロードを歩く。緊張した子、楽しそうに笑顔を浮かべる子、表情は様々でした。
牧師さんからの有難いお話と聖歌隊の生歌。聖歌隊の方々の生歌は迫力があり、鳥肌が立ってしまうほどです。
挙式体験が終了し、全員一斉に退場。
聖歌隊の女性の方に話を聞いてみました。
聖歌隊の女性の方
「いつもは新郎新婦さんに向けて歌うのですが、今日は子供たちに向けてという事で、いつもとは違う選曲をし、BGMは優しめに設定しました。
子ども達が大人になった時に、今日のことを覚えているかは分からないけれど、
大人になって覚えていたら、結婚式に携わる仕事に興味を持つかもしれない、オルガンに興味を持ったら弾いてみて欲しいし、歌う仕事もあるのだと、子供たちの未来の選択肢の一つにして欲しい」とのこと。
こちらもお話を聞きながら、胸が熱くなってしまい、関係者各々が、それぞれに想いがあり、イベントに協力してくださっていると改めて実感しました。
怒涛の様に時間が過ぎていく中、ぐーーーーっと鳴る腹の虫。ふと腕時計に目をやると12時を過ぎていました。
なるほど、夢中であっても生理現象には逆らえない今日は運営参加の為、5時台に朝ごはんを食べたきりでした。
結婚式さながらのワンプレートに舌鼓
ヨーロッパをイメージした会場にて、15個の丸テーブル、各テーブル4~5人ずつ座り皆で式場料理をいただきました。
結婚式場を運営しているアルファクラブが実際の結婚式で提供している子供メニューを基に、ワンプレートを用意してくれました。
食事中はナイフとフォークがハの字になるように置く。
食事が終わったらナイフとフォークは平行に揃え、
柄を手前にして、3時~4時の方向に斜めに置く。
スープを飲むときはスプーンを口に当てたら、
軽く傾けて音を立てないように飲む。
などなど、テーブルマナーを学びながら、子ども達は嬉しそうにエビフライやハンバーグを頬張っていました。
コロナ禍のため、お喋りは慎み、静かなお食事タイム。
大人でもお腹いっぱいになるボリューミーなお食事。子ども達の表情は満足気でした。
失敗したって恥ずかしくない、全力で真剣に遊ぼう!!
さて、次はお待ちかね!!待ちに待ったエンタメタイム
本来は楽しみながらダンスレッスンの予定でしたが。コロナウイルスの状況を考慮し余興ゲームに変更しました。
脳トレ色当てゲームや、条件反射ゲームを行いながら、最初は少し硬く、恥ずかしがっていた子供たちもゲームが進むに連れ、声もジェスチャーも大きくなっていきました。
会場のプロジェクターに色文字が表示されます。
赤色で「くろ」、青色で「きいろ」、黒色で「みどり」と書かれており、文字に騙されずに色で答えていくゲーム。
これがやってみるとついつい文字を読んでしまうのです。
きいろ:「あか!」
みどり:「あお!」
あお:「きいろ!」
くろ:「あか!」
という風にどんどん進んでいく中、大人でもちょこちょこ間違えますが、気にせず大きな声でどんどん答えていきます。
最初は恥ずかしがって小さな声の子供たちも次第に大きな声を出すようになりました。
あか:「あおー!!」
きいろ:「くろー!!」
みどり:「あかー!!
くろ:「あかー!!」
あお:「みどりー!!」
間違えた~、難しい~などの声も出ながら、全力で楽しむ
そんなこんなで次のゲームへ
今回のエンタメタイムの進行を務める、
ダンサーであり振付師のTsuguさん
「大人も失敗するんだから、子供も失敗していい、失敗するのなんが全く恥ずかしくない、遊びだけど真剣にやると楽しいよね」
そんなメッセージを伝えたかったという。
世界一のプロダンサーKITEさんがビデオ出演するサプライズも。
「こんな時こそポジティブに頑張ろう!」と、子供たちに強いメッセージが送られました。
エンドロール鑑賞・式場の方への感謝
食事の後、感想記入という体で、こっそり感謝の言葉を参加者全員が寄せ書きしました。
こうしたイベントが開催できたのも、式場をご提供頂けたからこそ。
サプライズという形で、式場の方々へ感謝のメッセージを伝えました。
エンドロール鑑賞・解散後、自分たちが書いたメッセージを探す子供たち
帰り道、心地よい疲労感
イベント終了後の帰り道、なぜだか凄く気持ちよく感じられました。
コロナ禍という状況下でなければ、確実にビールを飲みにいっただろうなという気分になりました。
身に染みて絶対に美味いだろうなと。
なぜこんなに心地いいのか。
おそらくイベントをやり終えた達成感と、子供たちの笑顔を見ることができた充足感からにちがいありません。
例えるなら学生の頃、試合で勝った後の帰り道、文化祭や運動会の後の帰り道に感覚としては似ています。個人的には社会人になってから減ってしまった感覚です。
最寄り駅から家までのいつも通りの帰り道も、いつもと違い鼻歌がいい音色で心地よく、その日の夜は爆睡することができました。
「にこにこmama‘s」と「ちゃめっこ食堂」とWEINコミュニティのSDGsプロジェクトのボランティアにて開催された今回のエンタメこども食堂。
最終目的である「貧困ループ脱却」には、想像もし得ない課題と果てしない道が続います。
目の前で楽しそうな笑顔の子供たちに、学びの機会の提供を一歩一歩地道に活動していくこと。
周辺地域のこども食堂、事業者並びに、支援者など関係各所を巻き込みながら、少しずつ輪を広げていく事がこれからも求められるでしょう。
長き道のりへの支援、応援を今後ともどうぞ、宜しくお願い致します。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。